コピー機(複合機)エンジニアの本音。キヤノンとリコーの特徴とは?

キヤノンとリコーのコピー機(複合機)は、2社合計で国内シェアの約半分を占めるビッグメーカーです。
この記事では、キヤノンとリコーの機械を整備する専門のエンジニアにインタビューをし、高いシェアを誇る、両メーカーの特徴を解明します。
概要
キヤノンとリコーは、2社合計で国内シェアの約半分を占める、コピー機(複合機)のビッグメーカーです。
キヤノンとリコーは、それぞれ、何が高く評価をされているのでしょうか。
今回は、キヤノンとリコーのコピー機の整備を行うエンジニアにインタビューをし、それぞれのメーカーの人気のポイントに迫ります。

※出展 2017年 国内レーザーMFP/プリンター市場概況(IDC Japan株式会社)
キヤノンコピー機(複合機)の特徴とは

キヤノンのコピー機をメインで整備する、当店の主任エンジニアに、機械の特徴についてインタビューをしました。
2016年に次いで、2017年もキヤノンはシェアNo.1になった
キヤノンは、業務用だけでなく、家庭用の商品も多く取り扱っているので、メディアへの露出も多く、メーカー自体の認知度
が非常に高いことが利点になっていると感じます。
当店では、機械の特徴は他所に、「とにかくキヤノンが良い」との指名買いのお客様も多いです。
このような現象を何度も目にすると、認知度の高さが、メーカー自体の信頼性に繋がっていると感じます。
最近のコピー機(複合機)は多機能化が進んでいて、難しく感じる
キヤノンのコピー機は非常に使いやすいというお声を多く頂きます。
操作パネルを使ったコピー機の操作が簡単です。
私も、整備の時に操作パネルを触りますが、迷うことなくシンプルに作業ができます。
キヤノンのコピー機は、徹底的に使いやすさにこだわって設計されていると感じます。
ITサイトで実施したアンケート結果で、コピー機(複合機)導入の決め手にメーカーサポートが上位に上がっていた
どうしても私たちでお応えできないものについては、メーカーサポートをご案内することがあります。
ご案内後、当店に「トラブルが解決できた」とお客様からお礼のメールを頂くことがあるのですが、その文面の内容から、メーカーが非常に親身に対応してくれたことが分かりました。
キヤノンコピー機(複合機)のおススメの機能は
多くのコピー機を扱う中で、個人的に便利だと思ったのが、マルチジョブに対応しているところです。
マルチジョブとは、コピー中に次のコピーを予約できるとか、コピー出力中にファクスの送信ができるといったように、同時に複数のタスクをこなしてくれる機能です。
一人の利用者に占有されることなく、コピー機を使えるので、多くの企業様で重宝されると思います。
キヤノンコピー機(複合機)のトラブルや耐久性は
筐体の軽量化に伴うプラスティック部品の多用により、金属パーツを用いる機種に比べると、特にセンサーレバー系の故障が起こることがあります。
また、旧型機に比べ、新型機は外装のプラスティックが薄く、衝撃・加圧による変形が起こりやすいです。
とは言っても、手荒な使い方をしなければ、めったに起こるものではありません。
キヤノンコピー機(複合機)のランニングコストは
リサイクルトナーを使用すれば、ランニングコストを抑えることができます。
キヤノンの小規模事業者向けのコピー機「Satrea(サテラ)シリーズ」では、質の高いリサイクルトナーが多く流通しているので、消耗品代を抑えることができます。
「Satera」は、経済合理性を重視するお客様にお勧めしやすい機種です。
リコーコピー機(複合機)の特徴とは

リコーのコピー機をメインで整備する、当店のエンジニアに、機械の特徴についてインタビューをしました。
常にコピー機(複合機)で高いシェアを占めるリコー。その影響は
当店で取り扱う中古品も、リコーのコピー機のお問い合わせやご注文は非常に多いです。
コピー機と言えば「リコー」というイメージが企業様に浸透していると思います。やはり、リコーブランドの力は絶大です。
リコーコピー機(複合機)の特徴は
私は、リコー以外にもコピー機の整備を行っていますが、他メーカーと比べて、リコーは頑丈な作りになっている機種が多く、故障が少ないです。
当店もリコーのコピー機を業務で多用していますが、トラブルは起こりません。
また、近年のリコーのコピー機は、給紙系の機構がしっかりしているので、他メーカーの機種に比べ、紙詰まりが非常に少ない点が特長です。
リコーのコピー機をお買い上げ頂いたお客様からも、紙詰まりのお問い合わせはほとんど受けたことがありません。
リコーコピー機(複合機)は画質の評価が高い
他メーカーの同等機種と比較すると、画質が優れています。
その理由の一つに、リコーのコピー機が採用している微粒子トナーが挙げられます。
比較機種によっては、一般の方でも一目で、リコーの印字品質の高さを理解できると思います。
クライアントに提出するプレゼン資料など、印象や表現力が問われる資料の印刷の時は、非常に頼りになるコピー機です。
要望が増えている機能は
ファクスの相談が多いです。「会社に届く広告ファクスをどうにかしたい」など。
そんな時、私がご提案させて頂くのは、リコーコピー機の「Webイメージモニター」という機能です。
この機能を使うと、パソコン上で受信ファクスの内容を確認できます。その結果、必要なものだけを選んで、印刷ができるようになります。
また、受信ファクスは、データになってコピー機に保存されていますので、ファクスの共有も手軽です。
個人的に気に入っているのが、インナートレイです。一部の機種にしか搭載されていませんが、コピー印刷とファクス印刷を分けて出力できるので、印刷物の混在を防ぐことができます。
リコーコピー機(複合機)は隙がない
お客様の用途や好みで、当然他メーカーのコピー機をご案内することはあります。
リコーのコピー機は、機種によっては、消耗品が手に入りにくいものがあります。
お問い合わせをいただいた場合は、使用頻度(月間印刷枚数など)を伺い、最適なコピー機をご案内しています。
それでも、リコーのコピー機は、故障が少ないので、販売店としては安心してご提案ができます。
まとめ
最後に2人のエンジニアが、「基本機能」「スピード」「画質」「耐久性」「価格」の項目でメーカー比較を行い、5点満点で点数を付けました。 コピー機選びの参考にしてください。
キヤノン | リコー | ゼロックス | シャープ | コニカミノルタ | |
---|---|---|---|---|---|
基本性能 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 |
スピード | 4 | 4 | 5 | 4 | 4 |
画質 | 4 | 5 | 3 | 3 | 4 |
耐久度 | 3 | 4 | 5 | 3 | 3 |
価格 | 4 | 3 | 2 | 5 | 4 |